2025年11月 なぜ死者のために祈るでしょうか?
 11月は、カトリック教会における二つの祝祭日の祝いから始まります。
 11月1日は諸聖人の祭日、そして11月2日は死者の日(万霊節)です。
カトリック信者にとって、これらの祝祭は聖人の交わり、すなわち天国、地上、そして煉獄における教会を一つに結びつける霊的な絆を思い起こさせるものです。
私たちは毎年、亡くなった兄弟姉妹を心から偲び、彼らの魂の安息を祈ります。特に、まだ天国での完全な喜びには至らず、煉獄で清めを受けている人々のために祈りを捧げます。
死者のための祈りは、単にカトリックの伝統や典礼の慣習の一部ではなく、聖書に深く根ざしています。
マカバイ記第二(12:46)には、「もし倒れた者が復活しないのであれば、死んだ者のために祈るのは無駄で、おろかなことである。」
この一節は、亡くなった方々のための祈りは愛と憐れみの行為であり、先に逝かれた方々にとって有益であることを私たちに思い出させてくれます。
祈りを通して、私たちは神の憐れみとキリストの救いの犠牲の力に信頼し、彼らとの連帯を表明し続けるのです。
カトリック教会のカテキズムもこの真理を肯定しており、死者のために祈ることは霊的な憐れみの業であると教えています。これは、煉獄にいる人々、つまりそれらの魂が、天国の永遠の喜びに入る前の最終的な清めの段階にある人々を助けるものです。
亡くなった人々のために祈り、ミサを捧げ、犠牲を払うことによって、私たちは彼らが神の完全な御臨在へと向かう旅路を支援するのです。 
この聖なる日々を過ごすにあたり、私たちは復活への信仰と、いつの日か私たちも、聖人たちと共に、神の愛に満ちた永遠の交わりに加わることができるという希望を新たにしましょう。
私たちの祈りは、たとえシンプルなものであっても、天と地を結ぶ恵みの架け橋となり、愛は死よりも強いという証となるのです。